« | トップページ | 弘道館にて »

アリとキリギリス

ここのところ不穏な情勢のヨーロッパ。
ご存じのようにユーロ圏ののギリシャ、イタリアなどの債務危機が、世界経済にドミノ倒しのような負のスパイラルを巻き起こすかもしれず(もう秒読み!?)、一体どうなっちゃうんだろう・・・と、ヨーロッパからは遠く離れた世界の片隅で生きる私のような人間でもなんか、や〜な感じがしてくる。

若い頃、ヨーロッパの人達が、1ヶ月とかバカンスを取って優雅に過ごすスタイルに憧れたものだ。いつか自分もあのようになるんだと勝手に思い込んでいたが、未だそんな気配すらない。フリーという立場というのは、なってみてよくわかったことだが、自由という意味では決してなく、サポートフリーのこと。何の後ろ盾も、保証もないという意味のフリーで、そういう状態なものだからバカンスどころか、3日の休みを取るのも勇気がいるのである。

ギリシャのことをアリとキリギリスに例えて、キリギリシャなんて揶揄されてるけど、いよいよシエスタやバカンスどころじゃないよね〜 偉大な歴史遺産にあぐらかきすぎたためか、あんまり暢気だから国の破綻、ひいては世界経済の危機を招いてえらいこっちゃ・・・。だけど日本も国債はギリシャどころじゃないんだから、一生懸命働いているアリなのに「なんで!?」って内心思ってはいるけどね〜


Dsc_0013_convert_20111111185353

で、突然ですが、こちらは西大路七条西入ルにある、とんかつ処「勝裕」さんのロースかつ膳。サクサク、ジューシー、ロースカツだけどびっくりするほど胃にもたれません。こちらのお店は知る人ぞ知る、京都では数少ないとんかつの名店。フードコラムニストの門上武司さんも関西で3本の指に入る、っつ〜んでTVの「ごきげんブランニュー」で最後の晩餐に取り上げられて、しかも3つのとんかつ中で赤井さんがこれを選んだという。おかげでオンエア後はすごい行列だったそうな・・・

ギリシャ破綻の話から、なぜとんかつへと飛ぶかというと、とんかつ処「勝裕」のご夫婦を見ているとアリとキリギリスの、アリの美徳を感じてしまうのですね〜。

朝は早くからお昼の仕込み、3時に終えてしばらく休んだら今度は5時から夜の営業に備えて再始動。奥さんは家事もして、子育てもして、お店の手伝いもして、一日中働き通し。お休みは週にたった一度の木曜日、あとは数日の正月休みがあるだけ。平日が休みだと子どもや友人と一緒にレジャーというわけにもいかない。だから年に1、2回、定休日が祝日と重なる日にはもう大変!何週間も前からバーベキューなどの計画をして楽しみにしているのだそう。

バカンスどころやない人は世の中にたくさんいるのだ・・・。

といって、休みを増やそうとか、店を人に任せて早くラクしようとか、そいういうところがさらさらない。30代の同級生ご夫婦は2人とも笑顔が爽やかで、腰が低く、涙が出そうなくらい働き者。私は取材に伺って、無欲で働く日本人の美徳のようなものを感じてしまったのですね〜

バカンスにも憧れるけど、日本人はもうこのスタイルでいいんじゃないかって思う。この国からはジョブスやビートルズのような人は絶対現れないと思うが、みんながまじめに一生懸命働いて、騙しもせず、大風呂敷も広げず、身の程を知ってコツコツがんばってる人がたくさんいるから価値があるんじゃないだろうか。そういう姿が、結局日本人として一番カッコイイように思う。

そんな人達が報われない社会や国であってはいけない。

アリがキリギリスをまねても、ダサいだけ。アリはアリらしくやっていこう、美味しいとんかつをかみしめながら、そう思ったのでした・・・heart04

|

« | トップページ | 弘道館にて »

「Everyday Life」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/129800/42971662

この記事へのトラックバック一覧です: アリとキリギリス:

« | トップページ | 弘道館にて »