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気になる言葉

紅葉には早いが、御所の一般公開も始まり、にわかに観光客が増え始めている京都。

週末、市内でバスに乗っていたら、平安神宮あたりは特にそうした旅の途中の方々が乗り込んでくる。私の前にも関東方面から来たと思われる、60歳ぐらいの小洒落たご夫婦らしき男女が座った。久しぶりに京都を訪れたと思われ、動物園、平安神宮、疏水沿い、国立近代美術館、鴨川、その周辺の店などなど、車窓から見える景色にいちいち感激したり、懐かしんでおられるご様子。ご夫婦で京都観光楽しんでらっしゃるんだな〜、いいな〜、なんて微笑ましく思っていると、ご主人の方がしみじみとつぶやいた。

「ここから始まったんだよな〜」

え〜っっ、

一体何が始まったのだろう・・・・!?

そういうことをつぶやかれると、とたんに私の想像力がかきたてられる。
仕事も一線を退き、子供達も既に独立し、お金も時間もゆとりあるとおぼしき60代夫婦。今までは忙しくてなかなか足を向けられなかった思い出の京都へ、二人してフルムーン旅行。もしかしたら二人は京都の大学で知り合ったのかもしれない。当時は学生運動まっただ中、運動にのめり込む彼に、彼女の親からは交際を反対され、一時は引き裂かれる。しかし密かに舞い戻ってきた彼女と再開し、歩いた動物園、平安神宮、近代美術館・・・。

う〜ん、そんなデートは当時としては華々しすぎるな〜sweat01

あるいは、今でこそビジネスに成功したかもしれないが、実はご夫婦でお正月などに平安神宮前に出るテキ屋でベビーカステラを焼いてたとか。当時は縁日でカステラ焼いて日銭を稼ぐのが精一杯だったが、カステラ作りからケーキ作りへ転身し、そのうち考案したお菓子が大ヒット。ビルまでおっ建てるお金持ちになったとか・・・。あの頃二人してあそこでカステラ焼いてたよな〜、あぁ懐かしい・・・heart04

なんてことは一言も言ってないし・・・。

ご夫婦が降りた後も、妙にその言葉が気になり、いろいろと想像をめぐらせてしまった(笑)
何かが始まった街というなら、私にとっての京都もそうかもしれない。この地に引き寄せられるように人生が始まり、私の「今」を作る仕事やプライベートが形作られていった。私にとっては訪れる地ではなく、生活している地だけど、時々京都を訪れる人を案内して喜んで帰ってもらえるととてもうれしい。

そういえばこないだ取材で、お寺の座禅体験を取材した。ご住職が言ってたけど、最近は東京から来る女性一人の参加者が多いのだとか。しばし静かなお寺で座禅くんで心をニュートラルにし、身も心もすっきり!最近の女子はこうして京の地で静かに鋭気を養って、再び東京という戦場へ帰っていくのである。

なかなか上級な旅という感じである。

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ジャパニーズ・ジビエ

今日はちょっと冷え込んだ。朝晩はお山の上ではもう炬燵に入りたい感じ。
秋が深まってくると・・・そろそろジビエの季節です。

鹿、山鳩、野ウサギなどなど、狩猟で捕れた野生のお肉ですね。フレンチなどでは秋の味覚としてこの時期を心待ちにしている人も多いが、日本ではそういう食習慣がないのでまだまだ馴染みがない。

獣くさい・・・pig

確かに仏教徒&農耕民族にはおゲレツな食べ物なのかもしれない。だけど実は昔からそういう肉も食べられていて、意外とジビエで栄養を取っていたんだそうだ。ウサギを1羽、2羽と数えるのはその名残で、その旨さと栄養に目覚めた昔の人が、

これは動物ではなく、野菜と思えばいいthink

そういう無理からの発想で1匹、2匹ではなく、1羽、2羽と数えるようになったというらしい。美味しいものは食べたいが、周りの目は気になる・・・苦渋のいいわけが現在に至るまで続いているというのがおかしいhappy02 例えばこんな例も・・・

ぼたん
もみじ
さくら

これらは芸妓の名前ではない。ぼたんがイノシシの肉、もみじは鹿肉、そして桜が馬肉。花札の絵とも関係してるそうだが、随分美しい隠語を考えたものだ。食べてるものは獣の肉に違いないのだが、こう呼べばなんだか響きもいい。獣イメージを払拭する、イメージ戦略が必要だったのだ。

京都にある元祖ぼたん鍋で有名な「畑かく」さんも、創業当初は苦労したそうだ。

もともと雲ヶ畑で旅館をやられていたそうだが、雲ヶ畑が公家の方々の御猟場だったらしく、その影響で「ジビエ」料理を提供されるようになったという。中でもイノシシはスケールがデカいので、毎日同じイノシシ料理では飽きられるので、その料理法の一つとしてぼたん鍋が生まれたのだそう。しかしそんなハイカラな名前がついたのはもっと後。

当時は「しし肉」と呼ばれ、皇族方はお召し上がりになっているというのに、一般庶民はとんでもございません!という顔で総スカン!せいぜい鳥肉ぐらいしか食べたことがないその時代(大正〜昭和)の抵抗派勢力たるや現在とは比べものにならなかっただろうと想像できる。

そこで京都には京都らしい、雅な食べ方がありまっしゃろ。

ということで考案された「ぼたん鍋」は、京都らしく白味噌で野菜と煮込み、オリジナルポン酢で食べるというスタイルが生まれたのでした。お肉もぼたんの花弁のように美しく盛りつけて、決して「獣」とは思わせない情緒ある演出とネーミングが京都人の心をとらえるようになったというわけです。


日本のジビエって、なんだか言い訳の歴史っじゃん

っていう気もしないでもないですが、それはひとまず置いておいて、日本の美味いジビエ再発見!ってことで、囲炉裏で食べる畑かくさんの「ぼたん鍋」はおすすめで〜す!


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本日の取材日記

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東福寺塔頭、勝林寺さんの精進粥膳。
初心者でも体験できる早朝座禅(約80分)。その後粥をいただいて、身体も心もリフレッシュできる。東京から1人で参加する女子が多いとか・・・。都会のオンナは何かと疲れてるんです・・・。これは団体さん向けのちょっと豪華な粥膳。個人参加の場合は、ご住職自らが膳を整えてくださる。ここのご住職がまた若くて素敵でした!きっとご住職目あての座禅女子も多いと思う。

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祇園にしむらの、鯖寿司・ごま豆腐 etc
気鋭の料理人として知られる西村さん。口は悪いが(笑)、料理は繊細。こちらの千枚漬けで巻いた鯖寿司(右)はあまりにも有名。その時季の最上の鯖を仕入れて作られます。脂ののった鯖と大藤の千枚漬けの組み合わせが絶妙!左は今度お店で出す椀物、かぶら蒸し。くもこ入りというのがさすがにしむら流。そして私のお気に入りはごま豆腐(奥)。スーパーで買ったものなど食べられなくなります・・・。

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志る幸の、鯛めし丼、おとし芋汁、生麩
ちょっと写真ボケてますが、ここは私にとっても盲点だったお店。「しるこう」という名前は、質素を美徳とする京都人が、客はご飯を持ち寄り、主人は汁だけ作ってもてなしたという平安時代からの習わしに由来する。だからこのお店では季節のご飯と汁ものというシンプルな取り合わせがやたら美味い!ごはんの鯛そぼろは淡雪のよう、おとし芋汁は白味噌汁のハイレベルな完成度に驚く。

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リストランテ245 祇園の、焼き牡蠣と野菜のサラダ
京野菜イタリアンを代表するカノビアーノで修行された若きシェフが9月にオープンさせたばかりの店。料理人達に熱愛される鷹峯の樋口さんの京野菜を中心に、素材が恐ろしく美味い!この焼き牡蠣も仏オレロン産のものを空輸。全く磯臭さがない牡蠣と旬の野菜を塩とオリーブオイルのドレッシングだけでいただく。しかもマクロビなどの要素を取り入れて、自家製パンをはじめ、自家製味噌、自家製塩麹など、調味料としていい味を醸し出しています。日本人が大昔から味わってきた発酵ものに目を付けるところがサスガっす!間違いなく、京都イタリアンに旋風を巻き起こすと思う・・・。


今日はなかなか濃蜜な取材でした・・・!

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私が背中を押された理由

長らくのご無沙汰でございましたbleah

忙しさにかまけて、それを理由に時間ができてもサボり続けて、早・・・え?いつだったっけ・・・(調べてみる)6月から更新もいたしませんでしたsweat01 

最近全然更新してないやんdash

関係各位からは不満の声も度々いだだいておりましたが、ま、ずっと敬遠していたFacebookも遂に始めたことだし、正直このままおサラバしちゃおうかと思っておりました。Facebookならあれこれネタを考える必要も、だらだらと書く必要もないし、「祇園、ナウ」で済んじゃうしね〜(笑)

けど先日ある人に会ってまた始めようと思い立ったのでした。

たまたま私好みな取材で、大阪のワインバーとチーズ専門店を訪れた先週。チーズやらワインバーの自家製おつまみなどをしこたまゲットした帰り、ふとワイン好きの友人Rちゃん顔が浮かんできた・・・flair で、久しぶりだし、家で飲み会をやることにしたのでした。

そしたらめったに会えない共通の友人が、今日本にいるとの情報をキャッチsign01タイミングよく連絡がついて、そのめったに会えない友達のTちゃんも一緒に3人で会うことになったのでした。

めったに会えないとは東京とか九州とかというドメスティックな範囲ではない。もちろん海外在住。それもちょっとやそっとではまず行くことはない国・・・。

それは、ブータン王国sign03

ヒマラヤ山脈の東、この間国王の結婚が新聞やニュースでも報道されていた、あのブータン王国です。いつかこのブログでも、偶然にブログ記事を通してブータンに住むTちゃんとコンタクトが再開したことを書いたのだが、彼女はあれからずっと彼の地で「お山のおねえさん」を読んでくれていたそうだ。それでこの間京都で感激の再会の後、開口一番

「何回ブログを見に行っても更新されてないから、心配してたんだよ〜。
私、ブログ読むの、すごく楽しみにしてたのに〜weep

と、残念がられてしまった。Tちゃんの言葉を聞いて、なんだかものすご〜く申し訳ない気持ちになった私。その夜はつもる話はつきなかったわけだけど、遙かブータンでがんばってるTちゃんの話は私にとってとても刺激的だった。

20年以上も前、香港で共に大空に羽ばたいた(笑)うら若き私達heart04 今こうして3人3様、それぞれの人生を歩んでいることも感慨深かったし、大してがんばっているわけではいないけれど、ささやかながら私の「今」も伝えていこうという気になったのである。

ブログだの、ツイッターだの、Facebookだの、世の中のコミュニケーションも複雑になってまいりました。リアルワールドのおつきあいの上に、さらにネット上もとなると、正直面倒だと感じるが、おかげで国境を超えて友達とリアルタイムでつながり合ったり、日常の範囲を超えてネットワークが形成できるのはやっぱりすごいことだと思う。っていうか、もうそういう時代なんだよね〜

というわけでフェイドアウトしかけていたお山のおねえさん、Tちゃんが背中を押してくれて再びアップ。またここで、アホなこと、つまらないこと、ほたえてます・・・よろしく〜happy02


Kyoto_fall

「季刊KYOTO」を手に、秋の京都へおこしやす!

「懐石料理ってなに?」「季節の美食」コーナー
担当しました〜!

京都でここゾ、というお店をセレクトしてるので、
ぜひとも読んで、行ってみてね〜

他も秋号はなかなか充実の内容です。

「いいね」クリックはええから(笑)
買ってね〜wink

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