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花の寺「勝持寺」

晴れ渡った日曜日、お花見へ出掛けてきた。
向かったのは、京都市の西側、西山連峰にひっそりと佇む「勝持寺」。かなり不便なところにあるのだが、花の寺として知られていて、桜を愛した西行が庵を結んだところでもあり、以前からぜひ一度訪れてみたかったのだ。

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山にあるお寺のためか、残念ながらまだ6分咲きというところで、境内に450本以上もある桜の一部が満開になっている状態だった。

けど、このお寺、初めて訪れたんだけど、なんかすごくいいんだよね〜

京都にあるお寺にある庭って小堀遠州とか、有名な庭師がデザイン&設計した厳かで深遠な感じのものが多いんだけど、あまりにもスキがなさすぎるのだ。でもこのお寺は珍しく素朴で鄙びた感じに、新鮮な趣がある。山門をくぐるといきなり茅葺き屋根の家があり、境内は山の斜面にたくさんの桜の木が植えてあり、木々に包まれるようにお堂やお茶室などがひっそりと佇んでいる。

でもお寺独特の薄暗い、じめっとした感じがなく、斜面が段々畑のように南側に面しているのか(?)お日様の光がさんさんと降り注ぎ、明るいのどかさもなかなかよろしい。

しかも池のほとりや斜面の合間には、いい具合にベンチが置いてあって、平日にぶらりとやってきて、ここでのんびりくつろぐととても気持ち良さそうだ。驚くことに、お弁当を広げる人もいたりして、今では大抵のお寺には「飲食禁止」と貼られているのが当たり前なのに、こういう大らかなところも微笑ましい。

一通り巡った後で、階段を上がったところにあるお茶室でお抹茶とお干菓子をいただいた。
ここのお座敷の目の前にはしだれ桜で埋め尽くされており、陽を浴びて風に揺られる枝には無数の濃い蕾が連なっていた。満開になったら、お茶室からの眺めはどれだけ美しいだろうか。想像するだけでもワクワクしてしまう。

ちょっと不便だけど、ワタシ的には京都のお花見スポットベスト3に間違いなく入るであろう「勝持寺」。厳かな観光名所ばかりでなく、こういう京都もたまにはいいんじゃないだろうか。


桜を愛した西行が植えたとされる西行桜(3代目らしい)はちょうど満開だった。

「願わくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月の頃」

西行の有名な歌だけど、満開の桜の下で死にたいと願ったほど、いやそう願わせるほど、晩年の西行にとって桜とは希望であり、生への道しるべだったのではないだろうか。

平安から鎌倉時代への激動の時期に生きた西行が、出家後華やかでありながら儚いに桜に惹かれた理由もわかるような気がする。
桜は、いつの時代も人の心を動かしている。

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