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気の毒な住まい

得意先の女性担当者と飲みに行った。
新卒で入社以来、転職することもなく、寿退社する事もなく、同じ会社に20年近く勤め続けている一筋&忍耐の人である。その会社の古くからの大番頭である60を過ぎた専務が、

「私は初代の社長から3代お仕えしました!!」

と言うのが口癖らしいが、彼女も笑ってはいられないという。既に2代目まできており、あと10年も経ったら「私は3代お仕えしました!!」って自分も言ってると思うわ〜とケラケラ笑っていた。それはそれでコワいような....
ま、しかし私にはトーテーまねの出来ないリッパなことだと思う。

で、彼女はお父さんと二人暮らしで、実家に住んでいるのだが、そのロケーションというのが京都のど真ん中。祇園で遊んでも歩いて帰れる、ワタシなら間違いなく不良になっていそうな場所。八坂神社や清水寺なんて庭である。祇園で飲んで歩いて帰ったら、軽く疲労骨折そうな所に住んでいるワタシにとっては、想像できないような町中である。

「でも、最近は本当にヤんなっちゃうんですよ〜」

そう、そこは近年の"京都人気"でますます訪れる人が多くなっている、観光スポットの超過密エリア。家の周りはワイワイガヤガヤ、春秋のハイシーズンには、周辺の生活道路に規制が加えられたりするそう。

歩行者優先

という憎々しい看板が道を塞ぎ、ガードマンが立って車の出入りを見張っているという。車で出掛けようものなら、そこに住んでいる住人にも関わらず、ガードマンにいちいち断りを入れてその道を通らなければならないという。「邪魔やな!」と言わんばかりの避難がましい視線をぶつけられながら、人ごみをの中を徐行して行く時のキモチは、まるで違反者か、犯罪者のような気分だと言う....。

「だから、土日は会社で仕事するに限りますよ〜」

とあきらめ顔の彼女。
誠に気の毒なハナシである。休みの日は、あ、ちょっと犬のさんぽ〜っていい加減な格好して出掛けるワケにもいかないし、騒がしくて家でくつろぐこともできないらしい。ま〜、清水寺のあたりってあまりにもポピュラーすぎるし、観光シーズンともなると、どれほどの人であふれかえるのか容易に想像がつく。そこに住む人達にとっては大変なことだろうと思う。

音もなく雪が降り積もり、出歩く人も見かけない森閑〜とした冬、
庭の木々がそよぎ、どこかからバーベキューをする匂いが漂って来る夏、
そんなのどかなお山の上に住んでいる自分が、そんな所に住んだらノイローゼになってしまうかもしれない....。

祇園、清水あたり
訪れるものであっても、住むものではないな〜と思う。

春の後ろ姿がふいに見えなくなってしまった今週だが、多少の雪で不便を感じるくらいはこの際よしとしておこう....!凍り付く外を眺めながら、言い聞かせたワタシでした...。


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