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偉大な阿久悠ワールド

作詞家の阿久悠さんがお亡くなりになり、NHKでやっていた偉大な作詞家を偲ぶ番組を観た。
私などの世代はまさに、阿久悠&都倉俊一というヒットメイカーによって洗脳されてきた世代である。懐かしい気持ちで数々のヒット曲を久しぶりに聞かせてもらうと、改めて阿久悠作品のものすごいレパートリーと、その守備範囲の広さ、そして才能には驚いた。

阿久悠作品というのは百恵ちゃんや岩崎宏美、沢田研二のようなポップスター系ばかりかと思っていたが、結構演歌もたくさん書いておられたようだ。「北の宿から」「舟歌」「津軽海峡冬景色」という、演歌の名曲、カラオケの強力十八番群も彼の作品のなのだと初めて知った。

いや〜、恐ろしいと思うのが、歌が流れてくると自然と歌詞が口をついて出てくるという事実。長らく聞いたこともなかったし、演歌好きでもないし、もちろんカラオケで歌ったこともない。そんな人間でも歌詞が自然と出てくるところが、いかにこれらの曲がメジャーかを物語る。その歌詞を追っていくとホロッとさえさせられたりして、女ゴコロが阿久悠ワールドにまんまとハマったりするのである。いや、ホンマ。

「ジョニーへの伝言」は、かなりエトランゼ気分に浸れる曲である。

ジョニーが来たなら伝えてよ。
元の踊り子で稼げるわ
今度のバスで行く、西でも東でも
気がつけば、淋しげな町ね、この町も

歌詞を拾い上げてみると、一体この歌の舞台はどこなのか、と思ってしまう・・・。どう考えても日本とは思えない異国情緒が漂う。ジョニーたる人が、ジョニー大倉でも、豆腐屋ジョニーでもなさそうだし・・・(当たり前か^^)。

アメリカ中西部のうらぶれた町、トランクをひとつ持ってグレイハウンドバスで州を越えていくブロンズの娘。てな具合にイメージが沸き、聴くものを瞬時にトリップさせるところがすごい。「踊り子」という職業がまた異国チックなストーリー性を感じさせる。一見臭い歌詞のようだが、臭すぎるコトバがかえってメロディに乗ると哀愁を漂わせる。やっぱり歌い手の高橋真梨子のイメージに沿って作られたのだろうが、高橋真梨子の声と雰囲気がまたベストマッチングしている。

他にも、沢田研二の「勝手にしやがれ」はやはり歌詞あってのヒットという気がするし、ピンクレディの「UFO」や「ペッパー警部」の世界は凡人では作れない。阿久悠+大瀧詠一による小林旭が歌う「熱き心に」にはちょっと感動すらした。エエ曲やし、小林旭って、エエ歌手や〜

と言う具合にいろいろとヒット曲を楽しませてもらったが、中でも今観ても衝撃的だったのは山本リンダだった。「もうどうにも止まらない」を歌う、山本リンダは、やはり突き抜けている。

ヘソだしの大胆な衣装を着て踊る激しい動きとハスッパな歌は、見る者に痛さを感じさせる猶予さえ与えない、何かを超越した人のパフォーマンスであった。清純なカワイ子ちゃんが全盛であったろう、この時代に、完全に"あだ花"路線の独自スタンスを打ち出し存在感を示していた。また、あの当時の山本リンダは、スタイルも良いし顔も美しい。ハーフだからこそ許されたパフォーマンスなのだろう。そしてあの卓越したキャラクターにもやはり阿久悠の歌詞が効いている。

ウララウララ、ウラウララ・・・

とは一体どういう意味なのか。意味は不明だが、この部分に普通のコトバをあてるでもなく、ラララでもなく、英語フレーズでもなく、ウララウララとしたところにこの方のヒットメイカーとしての並々ならぬセンスが光っていると思われる。

魅惑の阿久悠ワールド。
世を去られてから初めてその才能に気づかされた。
それでもこの先、何かの拍子に「北の宿から」や「ジョニーへの伝言」を口ずさんだりする時、紛れもなく私達は阿久悠ワールドにふれあえる。

コトバだけはもうひとつの魂として生き残っていく。

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昨日は、とある「悪友」とカラオケへ。 [続きを読む]

受信: 2007年8月 4日 (土) 23時43分

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