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桜の魔力

いや〜、京都の街中は桜が満開。
いつも通る道や街角も、桜の花が咲き乱れていると、昨日とは全然違った風景に見える。いつもは誰も訪れることもない地味な神社も、背景を覆ってしまうほどの花に彩られると、華やかすぎるくらい。満開の桜というのは誰しもが心かきたてられるものがある。車で市内を走っていると、あちこちの桜が咲いている。この時期、いかにこの町に桜の木が多いかが改めてわかる。たった1週間あまりの華やぎ以外は静かに葉を揺らせているだけで気づかなかったが・・・。

また4月の始めに咲く、というのもドラマチックなのだ。
入社式、入学式、新しい期の始まり、新生活のスタート。ちょうど出会いや別れの季節で、この時期そのものが何か情緒的でセンシティブである。そんな時にあの淡いピンク色の花弁を惜しげもなく咲かせる桜というのは、とってもドラマチックで心に深く刻み込まれる。TVコマーシャルでもこの時期桜をテーマにしたものが多く見られるのも、そのドラマチック効果を狙ったものだろう。春=桜=ウキウキ感というのは、日本ではゆるぎない効果的アプローチとなっているのだ。

桜の花に、こうも心揺さぶられるのは、やはりあの咲き方が尋常ではないからだと思う。普通の花なら、もう少し葉や枝の存在感を考えて咲くだろう。しかし桜だけは、"咲く時は花咲きまくり"という感じで花以外、少しの猶予を残さないよう花をつける。その咲きようが、美しい反面一種の「狂気」さえ感じさせる。ようやく訪れた春という季節の盛り上がりも相まって、人の心をふと開放してしまうところは大いにあると思う。美しさと狂気が紙一重のところに、また人々はのせられ、うかれていくのだろう。桜の魔力がそこに潜んでいる気がする。

一方、桜のケーキ、桜餅入りパン、桜のババロア・・・・etc。店頭には桜を用いたデザートやパンがたくさん登場している。思わず手がでそうになるが、よく考えると桜の花は味も香りもないし、桜の葉がおいしいわけでもない。桜はあくまでモチーフで、その雰囲気にそそられてしまうのだ。桜の魔力はこんなところにも潜んでいる。「春=桜=おいしい」というアプローチにあやうくはまるところであった。

ま、はまってもいいんですが・・・。
やっぱり人はどこかしら、桜の魔力にはまってみたいのかもしれない。

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