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香りのたしなみ

ほぼ桜の花盛りは過ぎ(遅咲きの御室の桜は今が見頃かもしれないが)、京都の観光客はひとまず落ち着いた。年々京都の観光客は増えているが、殊に春秋のシーズンは目を見張るばかりである。そんな京都のおみやげはいろいろあるが、私がおすすめのひとつにいつも上げるのは、松栄堂のお香。自分が香り好きだからということもあるが、女性は結構喜ぶ。かさばらずに、和のおしゃれなが堪能できるので、外国へのおみやげにも良い^^ 烏丸の二条をちょっと上がったところに落ち着いた雰囲気のお店があるが、店内には仏壇のお香というイメージを覆す、それはそれはおしゃれなお香がたくさんある。

京都には雅な遊びやたしなみがたくさんあるが、香りもそのひとつ。平安時代には着物に香をたき込め、そこに移った香りを「移り香」として楽しんだり、室内で香をくゆらす「空薫(そらだき)」などの習慣が生まれたという。戦の時にも香りで心を鎮めて出陣したというから、昔から日本では香りのリラクゼーションや沈静効果が日常的に利用されてきたのだ。フランスで、カラダの体臭や街が臭いから香水が生まれたのとは、ちょっと違う(あの香水という映画の予告を見たから言うわけではないが)。そのルーツにも品格が漂っている。

そういえば、昔仕事で出会ってとても印象に残っているのは、聞香(もんこう)だ。「香りを聞く」と書いて「聞香」。聞香は、いわゆる香道で、香木の香りを楽しむもの(ぜひトライしてみたいが、未だやったことはない)。香炉から漂う香りを「かぐ」のではなく、心から味わうように「聞く」のである。なんと雅な言葉だろうか。外国の香りのとらえ方はどちらかというと官能的だが、日本の場合、香りに対する高尚なとらえ方が伺える。江戸時代にはひとつの芸道として確立されたと言うから、それくらい日本人というのは香りの奥深い魅力をよく知っている民族なのだろう・・・。

今だって洗濯物は好きな香りの柔軟剤で仕上げたいし、お気に入りのオーデコロンをつけると心落ち着く。時々好きなお香を焚いてリラックスしたいし、お風呂に香りの入浴剤は欠かせない。もうすぐバラの香りのサプリだって飲み始める・・・。香りって、もうほとんど暮らしの大切なエッセンスになっている。

それでは、白檀の香りでひと息ついて、もうひとふんばりしますか〜

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