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今時のマンション

最近は大型マンションのラッシュである。
マンションの告知をTV-CMでよく見かけるように、大型マンションならではの広告展開が各社で繰り広げられている。CMの他、パンフレットや折込広告など、いかに素晴らしいマンションライフが送れるかというストーリーづくりを行うことは私達クリエーターにとって大切な仕事だ。マンションの良さを凝縮したキャッチコピーを作ったり、魅力ある間取りを紹介したり、共用施設のひとつをとっても住宅棟の間にある中庭であるとか、カフェスペースや集会所、エントランスホールのネーミングまで細かく提案し、憧れのマンションライフのストーリーを提案する。

中庭は中庭でいいやん、
エントランスホールはエントランスホールでええんちゃうのん!?

そう安易に考えてはいけないのである。今時のマンションというのは共用施設やランドスケープデザインにもこだわりと魅力を持たせ、それらのイメージを際立たせて、入居希望者に夢と憧れを喚起せねばならないのだ。玄関までのアプローチをアプローチとは言わせない。それは季節の潤いを感じられる「シーズンズアベニュー」となり、自動販売機の置いてある休憩スペースも居住者の憩いの場となる、「レジデンスカフェ」となったりして、一つひとつが優雅な暮らしの期待へと結びつけられるのである。取って付けたようなネーミングに心惹かれるかどうかはわからないが、桜並木のあるアプローチも、エントランスホールにあるカフェスも、マンションというコミュニティで暮らす人にとっては大切な生活スペースに違いない。共用施設がいかに上質で心地よいかは選ぶ人にとっては最重要ではないが、見過ごせないポイントになるのだろう。

マンションはなんといっても「利便性」と「設備」がウリである。駅から○分という便利な立地や自然に恵まれた場所である他、携帯で操作できるセキュリティ・システムや浴室乾燥機などの便利な生活機能は今や標準装備。大型マンションの場合はお客さんが泊まれるゲストルームやインターネット設備のあるスタディルーム、大型ビジョンの備えたシアタールームのあるところは当たり前で、コンビニや専用のプールを備えたところだってある。

いやはや至れり尽くせりの住まいである。
これでもかというくらいの利便性や設備を備えているのは、マンションがやはり限られた空間、居住者みんなで共有する敷地ということがあるのだろう。だいたい60㎡から100㎡ぐらい(バルコニーを除く)が一世帯当たりに割り当てられたマイ空間。集合住宅だからそれは変えられない。そこにいかに付加価値をつけていくかが、マンションという住まいの魅力につながるのだ。だから立地や設備、先進の機能は必須なのである。

駅から遠い山の上で、何一つ便利な設備の備わっていない家に住んでいると、マンション暮らしがえらく羨ましく思えてくる。でもこういう不便な山の上に住むか(あんまりそれを選択する人はいないかもしれないが)、至れり尽くせりのマンションに住むかも、それも人それぞれで、その人の価値観によることには違いないだろう。さらにもうひとつ、人には「柄」というものがある。いくら便利で住みやすくとも、柄にない場所では落ち着かない。私はあまりにも設備が整いすぎた完成された住まいというのには、どうも魅力が感じられない。便利なだけが生活のすべてとは思えない。そんな偏屈な性分だからわざわざこんなところに住んでいるのだろうが・・・。

だけどプールがあったり、浴室乾燥機がある家っていいな〜
結局、そんな風に憧れの暮らしを夢に見つつ不便な暮らしをしている貧乏性なところが、一番自分の性に合ってるということなのだろう・・・・。

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