« 子供服選び | トップページ | しもやけのできない冬 »

請求させていただきます!

月末は請求書を作成する時期である。
請求書を作成すると言うことは、その前に料金交渉を行うと言うことだ。料金交渉はすんなりいくこともあれば、紛糾することもある。予算がないからと無理矢理ねじ込まれることもザラである。大抵の場合、仕事を発注する際は積極的に連絡を取ってくる得意先やプロダクションも、納品が終わると料金交渉は消極的だ。そこをなんとか捕まえて、早め早めに請求を促すのも健全なフリー生活を送る大切な仕事のうちである。

私の仕事は、文章を書いたり、アイデアや企画を提案したりする仕事だから、どちらかというと目に見えないソフトを売る商売である。金型を一つ作ってなんぼ、ケーキ一つ売ってなんぼ、という明快な商売ではないだけに、料金というのはなかなか明瞭会計とはなりにくい。イコールその対価について理解されにくい場合もままある。例えば、パンフレットなどの印刷物や新聞広告などはだいたい基準となる金額があるので、だいたい料金交渉はすんなり行く場合が多い。ところが企画やプランニングというと、とたんに対価があやうくなる。

そう、人は目に見えないものにお金を支払おうとしない。

パンフレットに書かれる文字というのは、目に見える商品で、その印刷物の内容を書き記すという目的も明確だから、クライアント側もお金を払いやすい。一方コンセプトの提案や商品のネーミング、広告のアイデアなどは、目に見えないものなのだが、それらが販売促進や広告展開の根幹を動かす大事な「ソフト」であっても、そこに「なんぼ」という対価は設定されにくい。それらが新聞広告やTVコマーシャルという形になってこそ初めて、価値が生ずる場合が多い。しかし単にコピーライティングという手間の作業と、考えに考え抜いたオリジナルのコンセプトではどちらに価値があるか、作る側としてはやはり後者に価値を置かれることを望む。
企画書づくりというのも、その後の広告物制作費に吸収されることが多いが、その仕事をゲットするためにさまざまなリサーチをし、知恵を絞って作り上げた企画書というのは立派な商品だと思う。まして自らプレゼンし、新たなビジネスチャンスにつながった場合、それは正統に対価を支払われるべきである。

というわけで、今月とある企画書について、企画提案として正統な料金を主張し、「今後の制作物もまたお願いするから」というなーなーの姿勢に巻き込まれることなく、納得できる請求を勝ち取ることができた。イェイ!(^ ^)
随分強気な姿勢のように思われるかも知れないが、以前からこうだったわけではない。比較的リーズナブルな通りやすい料金設定をし、相手先の意向にすぐ折れてしまったり、かなり気弱な部分も多々あった。もともと丼勘定でアバウトな性格のためか、お金でもめたくない、という妙な意識もあったと思う。しかしそれは単なる言い訳で、間違ったことであると気づいたのだ。なぜならお金を堂々と請求するということは、それだけ責任と使命を負っているからできることなのだ。逆に言えば一生懸命取り組んできっちり責任を果たすから、正統な料金を主張できるのである。主張できないと言うことは責任や自信の欠如である。

私は中身もないのにお金だけ高く要求するわけでは決してない。それなりの料金はそれなりのモチベーションをもたらす。つまり、それは自分で自分のお尻に火を付けることでもあるのだ。元来怠け者の私はこうして自ら尻を叩き、火を付け、追い込まれてこそ、良い仕事を結実させることができると思っている。なーなーの料金交渉は、結局なーなーの仕事環境を作ってしまう。お金の重みを感じることは、仕事の重みを認識することでもあるのだ。

お金って本当にシビアである。

それだけに自分を守ってくれるのもまたお金なのである。かねがね仲良くしたいと思っているのだが、なかなか寄りついてはくれない。まだまだシビアな関係が続きそうである。


|

« 子供服選び | トップページ | しもやけのできない冬 »

「Everyday Life」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/129800/5130035

この記事へのトラックバック一覧です: 請求させていただきます!:

« 子供服選び | トップページ | しもやけのできない冬 »